ボスマネジメントの意味は?必要なスキルから方法、効果まで解説
更新日:2024年05月30日
公開日:2023年10月20日
ボスマネジメントとは、パワハラのようなマネジメントを指す言葉ではありません。上司が部下を動かすマネジメントではなく、部下が上司を動かすという通常とは逆の発想のマネジメントです。
ここでは、ボスマネジメントの意味や方法、ボスマネジメントを行うために必要なスキルなどについて解説しています。
目次
ボスマネジメントとは
ボスマネジメントとは、部下が自分の目標を達成するために上司を動かす、という考え方のこと。従来、マネジメントとは上司が部下を動かすことを指していますが、ボスマネジメントは、ちょうどその逆の考え方になります。
上司を動かすとは言っても、上司に対して何らかの指示を出したり手足のように動いてもらったりするわけではありません。上司との良好な関係を築くことで、上司が能動的に動くよう促すことがボスマネジメントです。
ボスマネジメントの効果
ボスマネジメントを行うことで、自分の目標を達成しやすい環境が構築されます。
例えば、多くの社員は「来年までにこのような実績を上げたい」「組織での決定権に関与できる立場になりたい」「新たな仕事にチャレンジして自分を高めたい」などの目標を持っていますが、これらの目標は上司の協力なくして達成は難しいでしょう。
ボスマネジメントを効果的に行えば、上司はあなたの目標達成に協力的な姿勢を示してくれるかもしれません。目標を達成しやすい環境が構築される、ということです。
他にも、上司との良好な関係を維持することで、同僚との人間関係に悩むことも少なくなるかもしれません。結果、それまでよりも働きやすい環境になるのではないでしょうか。
ボスマネジメントに必要なスキル
効果的なボスマネジメントを行うためには、その大前提として上司から信頼される人材にならなければなりません。上司から信頼されるために必要なスキルを4点ほど見てみましょう。
対人関係を良好にするスキル
対人関係が良好な人、言い換えれば「どんな人とでも良好で穏やかな関係を維持できる人」は、同僚からはもちろんのこと、上司からも好かれます。相手を動かしたいならば、相手に好かれることが大前提。レスポンス、喋り方、表情、距離の取り方などを研究し、日頃から対人関係を良好にできるスキルを磨きましょう。
他人を理解するスキル
組織を運営する上司の立場になると、時に部下を叱ったり、部下の嫌がる仕事をやらせたりしなければなりません。部署の中では1人だけ異質の存在となることから、常に強い孤独感の中にいます。
そのような上司の気持ちを理解できる部下は、ほとんどいません。逆に、そのような上司の気持ちを理解し寄り添える部下ならば、上司から一目置かれることは間違いないでしょう。
物事を前向きに考えるスキル
部署の高い目標を達成させるには、部員それぞれが強い意志を持って前向きに仕事をしなければなりません。全ての部員はこれを理解していますが、上司が部署の目標を掲げた時、ほとんどの部員は否定的な感覚を持ってしまいます。
上司の掲げた目標に対して高いモチベーションを持ち、ワクワクした気持ちで前向きに取り組める部下は、上司から信頼されることでしょう。
何事にも当事者意識を持つスキル
「誰かがなんとかしてくれる」「時間がたてばなんとかなっている」「自分の仕事だけこなしてさっさと帰る」などの雇われ根性のような考えから抜け出せない部下は、いつまでたっても上司から信頼されません。
自分の周りに起こった事象に対してはもちろんのこと、部署全体・会社全体に起こっているあらゆる事象に対しても自分事として捉えて行動できる人材は、厚く上司から信頼されます。
ボスマネジメントの方法
ボスマネジメントの方法・大きな流れを見てみましょう。
1.上司の状況やニーズを知る
上司の立場になり、上司が自分に何を求めているのかを十分に考えてみましょう。
どんなに厳しい上司だったとしても、基本的に考えていることは部下の成長と生活です。上司の言葉や態度の1つ1つが自分のためのものであることを、部下はしっかりと理解しなければなりません。
2.上司の趣向を把握する
上司とて人間である以上、好き嫌いがあります。苦手なタイプの部下もいれば、好きなタイプの部下もいるでしょう。
上司がどのような部下を好んでいるかを把握し、自分をそれに近づけていくことが大切です。
3.迅速な報・連・相を行う
良いことでも悪いことでも、必ず上司へ報・連・相を行いましょう。
特に悪いことの報・連・相は、事態が悪化しないようスピーディに行うのが鉄則。激怒されることを承知の上で素直に報・連・相をしてくれる部下は、上司にとって頼もしい存在です。
4.上司に頼り、アドバイスを素直に聞く
上司との距離を近づけるためには、上司に頼ることが大切です。
たとえ些細な悩みでも逐一上司に相談すれば、上司は「こいつは自分を信頼しているんだな」と感じてくれるでしょう。
アドバイスを素直に聞いて実践する姿を見せれば、上司はその部下との距離がより縮まった感覚となります。結果、常に目をかけておきたい存在にもなります。
5.結果を出す
上司との良好な関係を維持しながら、上司が望む結果を出します。結果を出したら上司と共に喜び、互いの信頼関係を深めます。
やがて上司は、その部下を、部下ではなく戦友のような関係に感じてくることでしょう。そして、戦友が望んでいることなら、全力でサポートしたいと考えることでしょう。
すなわち、ボスマネジメントが完了した状態です。
議事録を通じて上司との信頼関係を構築する
上司の状況や気持ち、趣向などを理解していることを示すためには、上司へストレートに伝えるのではなく、普段の仕事の中でさりげなく示すことが効果的。そのための伝達手段が、会議や商談で作成する議事録です。上司の気持ちを踏まえた議事録を作成して提出すれば、上司の信頼を重ねていくことができるでしょう。
ただし、手の込んだ議事録を作成するには、かなり手間がかかります。通常業務を圧迫してまで熱心に議事録を作成すれば、逆に上司の信頼を失いかねません。そこで注目したのがAI議事録作成ツール。ツールの一例としてACES Meetを簡単にご紹介しましょう。
ACES Meetとは
ACES Meetとは、東大発ベンチャーから生まれたAIを搭載した議事録の自動作成ツール。Web会議ツールなどと連携させることで、手間のかかる文字起こしや議事録作成を自動的に行い、瞬時に関係者間で共有できる機能を搭載しています。
注目したい機能がAIによるトークの解析機能。話者の話し方、抑揚、身振り手振り、表情の微妙な変化等をAIが捉え、トークへの関心の程度などを自動分析します。
分析結果は自動作成される議事録に反映。安定的に質の高い議事録が提出することで、上司からの信頼も厚くなっていくことでしょう。
【まとめ】ボスマネジメントのスキルは営業のスキルに通じる
ボスマネジメントに必要なスキルは、そのまま営業に必要なスキルにもつながります。
営業成績を上げるため、そして上司との良好な関係から効率的に目標を達成するため、ぜひ日頃からボスマネジメントを意識した行動を実践していきましょう。