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ヒューマンスキル(対人関係能力)とは?構成要素やスキルを高める方法も解説

更新日:2024年07月16日

公開日:2024年07月16日

ヒューマンスキル(対人関係能力)は、スムーズに仕事を進める上で欠かせない重要なスキルといわれています。しかし、ヒューマンスキルがどのような能力なのか、そのメリットが何かが分からず、知りたいという人もいるでしょう。

この記事では、ヒューマンスキルの概要と構成要素、メリット、高める方法について解説しています。ヒューマンスキルへの理解を深め、高める方法を取り入れて、自身や企業の成長に活かしましょう。

ヒューマンスキル(対人関係能力)とは?

ヒューマンスキル(対人関係能力)は、人との関わり合いの中で必要とされる能力や技術のことです。ビジネスでは、アメリカの経営学者ロバート・L・カッツが提唱した、管理職に必要とされるスキルの1つとして注目されました。

ヒューマンスキルには仕事のベースとなるコミュニケーション、リーダーシップ、協調性、共感力、問題解決能力などが含まれます。これらのスキルを持つことで、他者との円滑な関係構築やチームワークを促進し、組織や個人の成功に貢献できます。

さまざまな価値観や働き方が広がる現代において、組織を効果的に運営するためにはヒューマンスキルが特に重要です。

ヒューマンスキル(対人関係能力)が求められるようになった背景

ヒューマンスキルが求められる背景には、技術革新やグローバル化により、多様な人との接点が増えたことがあります。企業の人材の多様化など、社会や職場の環境が複雑化し、個人間や組織間のコミュニケーションや協働が不可欠になりました。

そのような状況の中でスムーズなコミュニケーションや人間関係を構築するには、ヒューマンスキルが効果的です。ヒューマンスキルは、人間関係の円滑化や問題解決、イノベーションの促進に寄与し、組織の成功に直結します。

カッツモデルにおけるヒューマンスキルの立ち位置は?

ロバート・L・カッツが提唱するカッツモデルでは、組織のリーダーを3つの階層に分けています。

  • 経営者や幹部クラス:トップマネジメント
  • 中間管理職クラス:ミドルマネジメント
  • 主任やリーダークラス:ロワーマネジメント

仕事を進める上で「コンセプチュアルスキル」「ヒューマンスキル」「テクニカルスキル」の3つの能力の必要性を説きます。カッツは、これらのスキルは階層によって重要視される割合が異なると指摘しました。

カッツモデルにおける3つのスキルのうち、「ヒューマンスキル」はどの階層でも必要とされるスキルです。管理職は、さまざまな価値観を持つ部下との円滑なコミュニケーションを取る必要があります。部下や関係者と信頼関係を構築し、効率的に目標を達成するためには、ヒューマンスキル向上が重要です。

ヒューマンスキルの構成要素とは?

ヒューマンスキルはコミュニケーションスキルやリーダーシップなど8つの要素から構成されます。

リーダーシップ

リーダーシップは、日本語では「指導力」や「統率力」と呼ばれ、チームや組織を導き、目標達成に向けてメンバーを動機づける能力を指します。効果的なリーダーシップは、ビジョンを提示し、信頼関係を築き、メンバーの強みを引き出します。それにより、組織全体のパフォーマンスを向上することが可能です。

リーダーシップには、強い指導力を持ってメンバーを導くだけでなく、メンバーに奉仕して導くなどさまざまなタイプがあります。チームやその人に合ったリーダーシップを発揮することが大切です。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルは、相互理解を目的に、情報を効果的に伝え、受け取る能力です。口頭や書面、非言語コミュニケーション(ボディランゲージなど)を通じて、自分の意見や考えを明確に伝えます。

自分からうまく伝えるだけでなく、他者の意見を理解する力も求められます。的確な表現力と相手の気持ちを汲み取る力を身につけることが大切です。多様な人材が働く中で、理解を深め、尊重し合うためにはコミュニケーションスキルが重要になります。

ネゴシエーションスキル

ネゴシエーションスキルは、日本語では「交渉力」と呼ばれ、対立する意見や利益を調整し、合意を形成する能力です。効果的な交渉では、相手の立場を理解し、双方が満足する結果を導き出すことが重要です。

ネゴシエーションスキルを高めると、「相手が得られるもの」について話しながら、自分も得るものがあるという交渉ができます。折衝や交渉をスムーズに進めるためには、柔軟性と創造的な問題解決力も必要です。

プレゼンテーションスキル

プレゼンテーションスキルは、情報やアイデアを効果的に伝える能力です。明確な構成、視覚的な補助、聴衆との対話を通じて、メッセージを伝え、関心を引きつける力が求められます。

プレゼンテーションスキルを高めると、相手が理解しやすく受け入れやすい言葉で伝えることが可能です。それにより、相手の意思決定を促し、効率を上げることにもつながります。プレゼンの際には、自信を持って話すことも重要です。

コーチングスキル

コーチングスキルは、他者の成長を支援し、潜在的な力を引き出す能力です。質問やフィードバックを通じて、個々の目標達成をサポートし、自己改善を促します。コーチングでは、解決方法を教えるのではなく、本人が目標達成までのプロセスを発見できるような気づきを与えるようにします。

その際には、対象者が意見を聞くだけにならないように、対等な関係で対話を持つことが必要です。効果的に支援するためには、信頼関係の構築と継続的なサポートが重要です。

ファシリテーションスキル

ファシリテーションスキルは、会議やワークショップなどの集団活動を円滑に進行させる能力です。グループの意見を引き出し、協力を促し、目的に向けて効果的に進行するための手法を駆使します。

ファシリテーションスキルがあると、会議中に参加者からたくさんのアイデアを引き出し、その中からベストな選択肢を選べます。会議内容が充実し、効率良く目的を達成できるようになるでしょう。

傾聴力

傾聴力は、相手の話を注意深く聞き、理解する能力です。まんべんなく聞くのではなく、相手の言いたいこと・伝えたいことに重点を置いて聴くことが重要です。

傾聴力により、相手の意図や感情を正確に把握し、気持ちを汲みとり共感を示すことで、信頼関係を築きます。傾聴には、聞いたことを言い換えて確認するアクティブリスニングや、指摘・評価を行うフィードバックが含まれます。

向上心

向上心は、自己改善や成長を求める意欲です。常に新しい知識やスキルを学び、挑戦を続けることで、自分自身を高める姿勢を持ち続けます。向上心のある人は、積極的にフィードバックを受け入れ、自己評価を行いながら成長を目指していきます。

リーダーの前向きに挑戦する姿勢は、メンバーにポジティブな影響を与えるためにも効果的です。また、組織の上層部からも向上心のあるリーダーであると認識され、信頼感を得て高い評価を受けられるようになります。

ヒューマンスキル(対人関係能力)を高めるメリットとは?

ヒューマンスキル(対人関係能力)を高めると、チームワークの強化や顧客対応の改善などが見込めます。主なメリットには以下のようなものがあります。

コミュニケーションの向上

ヒューマンスキルを高めることで、上司と部下、同僚同士のコミュニケーションが円滑になります。明確な指示やフィードバックが行われることで、業務効率が上がり、ミスが減少する効果があります。

また、社内のコミュニケーションの量が増え、質も上がるため、風通しの良い職場環境作りが可能です。それにより、社員の定着率向上や、社内の意思決定のスピードアップが期待できます。

チームワークの強化

対人関係能力が高いと、チーム内での協力や支援がスムーズになります。報告・連絡・相談が円滑になり、業務効率や生産性が高まります。

近年では仕事のオンライン化が進み、社員の国籍や所在が多様化。そのような状況でも、多様な価値観やライフスタイルの違いを受け入れ、お互いを尊重し合うことが重要です。意見交換が活発になることで、チーム全体のパフォーマンス向上も期待できます。

モチベーションの向上

良好な対人関係は、社員の満足感やモチベーションを高めます。信頼関係が築かれることで、社員は安心して仕事に取り組むことが可能です。コミュニケーションが不足する職場の場合、リーダーがヒューマンスキルを高めることで大きな改善が見込めます。

業務に集中できるようになり、自己成長やキャリアアップへの意欲も増すでしょう。そのような社員は会社へのエンゲージメントも高まるため、離職率低下にもつながります。

問題解決能力の向上

ヒューマンスキルが高いと、問題や対立が発生した際に建設的に対処できます。問題の本質を捉え、チームで協働しながら、適切なアプローチを選択できます。ヒューマンスキルの高いリーダーは、問題解決に最適な能力を持つメンバーを活かして、積極的に解決に当たれるのも強みです。

冷静なコミュニケーションと協議により、迅速かつ効果的な解決策を見出すことが可能です。チームの問題解決経験が増えることで、企業全体の対処策蓄積にもつながり、各社員の問題解決能力の向上も期待できます。

顧客対応の改善

対人関係能力は、社内だけでなく顧客とより良い関係を築くうえでも必要です。顧客のニーズを正確に理解し、適切な対応を行うことで、顧客満足度が向上し、信頼関係を築くことができます。これにより、会社全体の生産性が向上し、高い成果を上げることにつながります。

また、顧客対応の方法をマニュアル化し、レベルの高い対応を社内に浸透させることも可能です。ヒューマンスキルの高い社員は、他の社員のお手本となって顧客対応改善を引っ張っていくことができます。

ヒューマンスキルの高め方とは?

ヒューマンスキルは管理職だけでなくすべてのビジネスパーソンに必要なスキルです。従業員のヒューマンスキルを高めるためには、以下のような取り組みが効果的です。

研修を実施する

研修は、従業員がヒューマンスキルを体系的に学び、実践するための有効な手段です。専門の講師を招いたワークショップやセミナーを開催し、スキルを向上させるプログラムを提供しましょう。

研修内容には、コミュニケーション技術、共感力、チームビルディング、問題解決能力などがあげられます。また、ロールプレイやグループディスカッションを取り入れることも効果的です。実際の業務シーンをシミュレーションし、スキルの実践的な習得を促せます。

人事評価項目内にヒューマンスキルの項目も含める

ヒューマンスキルを高めるためには、その重要性を従業員に認識させることが必要です。人事評価システムにヒューマンスキルに関する項目を含めることで、会社がそれらの能力を求めていることが伝わります。

従業員はこれらのスキルの向上が評価に直結することを理解し、積極的に取り組むようになる方向付けができます。具体的には、コミュニケーション能力、チームワーク、リーダーシップ、問題解決力などを設定しましょう。これらの評価項目設定の際は、定量的および定性的に評価することが大切です。

適切なフィードバックを行う

従業員がヒューマンスキルを向上させるためには、適切なフィードバックが不可欠です。フィードバックは具体的かつ建設的に行い、改善点と強みをバランスよく伝えることが重要です。

定期的な1対1の面談や評価面談の際に、ヒューマンスキルに関するフィードバックを提供しましょう。従業員一人ひとりがどのように改善できるか、個別に具体的なアドバイスを与えます。また、成功事例を共有することで、ポジティブな行動を強化することにもつながります。

PDCAサイクルから意識的に学んでもらう

PDCAサイクルを活用して、従業員が自らヒューマンスキルを向上させるための取り組みを奨励します。研修やフィードバックを活かして、目標を達成するための行動を起こし、成果を振り返ってもらいます。

PDCAサイクルを実践することで、従業員のヒューマンスキルを効果的に向上させることが可能です。それにより、組織全体のパフォーマンスと協働力を高めることができるでしょう。

ヒューマンスキルを高める施策を導入し、企業の成果につなげよう

ヒューマンスキルは、社会情勢や企業の経営方針が変化していく中でも柔軟に対応するために不可欠な能力です。多様な価値観を持つ部下を率いるリーダーだけでなく、各社員がヒューマンスキルを身につけることで組織全体の人材の底上げができます。

ヒューマンスキルを高めるために有効な方法を取り入れ、自社の生産性や効率性向上に役立てましょう。

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執筆者

ACES Meet 編集部

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