インサイドセールス御用達のIP電話とは？
更新日：2023年07月13日
公開日：2023年06月02日
基本的に端末とインターネット環境さえあれば、スムーズに導入が可能なIP電話。利用料金の安さや導入のしやすさから、架電件数の多いインサイドセールスには特に相性の良い通信ツールとされています。
ここでは、IP電話の概要やインサイドセールスとの相性、IP電話を導入する際の注意点などについて解説しています。
目次
IP電話とは
IP電話とは、インターネットを利用したVoIPと呼ばれる技術による通話技術です。
話者の音声を拾った「VoIPゲートウェイ」という装置が、その音声を「音声パケット」と呼ばれるデジタルデータに変換。「音声パケット」がルータを経由し、話し相手の「VoIPゲートウェイ」を通じて音声として再現される仕組みです。
「050」で始まる電話番号を目にしたことがある方がいるかもしれませんが、この「050」で始まる電話番号は、相手方がIP電話を使用していることを示しています（固定電話と同じ「03」や「06」などで始まるIP電話番号オプションもあります）。
参考：IP電話とひかり電話との違い
IP電話と同じく、インターネット回線を利用した通話技術にひかり電話があります。一見、両者はよく似ていますが、IP電話の回線はADSL回線であることに対し、ひかり電話の回線は光回線である点が大きな違いです。光回線に比べてADSL回線は低コストで利用できるため、ユーザーの利用料もIP回線のほうが安くなります。
もとより、ひかり電話はインターネット光回線との契約を前提とするため、通話だけのニーズでは契約ができません。
IP電話がインサイドセールスと相性の良い理由
IP電話はインサイドセールスとの相性が良いと言われています。その主な理由を見てみましょう。
IP電話はランニングコストが安い
IP電話のランニングコストの安さが、インサイドセールスと相性が良いとされる大きな理由のひとつです。
インサイドセールスは電話での営業活動が多いため、必然的に月々の電話料金が高くなります。しかし、電話料金を節約するために架電数を減らすこともできないため、少しでもコストを削減してインサイドセールスをするためには、より料金の安い電話を使用することが理想です。
一般的なIP電話の場合、3分間の電話料金は8円程度（2023年4月時点）と、固定電話より割安。通話相手との距離も関係なく、プロバイダーごとの一律料金となります。
また、同一プロバイダーを利用したIP電話なら通話料金が無料となるため、頻繁に電話する取引先と同じプロバイダーを契約したり、自社の支店同士で同じプロバイダーを契約したりすれば、年間での電話料金を大きく節約できる可能性があるでしょう。
「050」で始まる電話番号を使用する場合には、導入コスト無料でIP電話の利用をスタートさせられます。
IP電話は導入しやすい
導入のしやすさもIP電話のメリットです。既存のスマートフォンやパソコンが、そのまま電話機代わりになるため、導入のために特別な電話機などを導入する必要がありません。また、インターネット回線さえあれば通話が可能となるため、オフィスや自宅、外出先などの場所を問わず、Wi－Fi環境さえあれば簡単に通話環境が整います。
契約手続きにも特別な書類は不要で、クレジットカードさえあれば簡単に契約が可能。新規オフィスを設けた時や急遽リモートワークが開始された時でも、ほとんど待つことなくIP電話を利用できます。
IP電話はリモートワークのインサイドセールスも可能
基本的に端末とインターネット環境さえあればIP電話が使用できるため、リモートワークのインサイドセールスにも問題なくIP電話を利用できます。
新型コロナ感染拡大をきっかけに、様々な企業でリモートワークがとり入れられていますが、インサイドセールスをリモートで行う企業も少なくありません。今後リモートでのインサイドセールスが拡大していけば、コスト削減等の視点からIP電話もますます普及していくことが予想されます。
IP電話はシステム連携などにより情報共有がスムーズに
IP電話をCRMやWeb会議システムなどの各種ツールと連携させれば、インサイドセールスから得られた情報の共有がスムーズになります。
インサイドセールスで結果を出すには高度なスキルが必要とされるため、インサイドセールスの現場では一部の営業員の属人化が発生しやすいとされています。IP電話と各種システムの連携により属人的なトークスキルを共有できれば、部署全体を強化する大きなきっかけになるでしょう。
IP電話を導入する際の注意点
IP電話の導入に際し、業務に影響を与えるような大きなデメリットは想定できません。念のため、以下の3点に注意しておくと良いでしょう。
IP電話は電話番号が変わることもある
総務省が定める一定の品質基準をクリアしたIP電話であれば、オプションで「0ABJ番号」を選択することで、従来通りの電話番号を使用し続けられます。
一方で、「0ABJ番号」を選択しなかった場合には「050」で始まる番号が付くため、それまで使用していた固定電話の電話番号は変わることになります。
IP電話の通話品質がネット環境に左右される
IP電話はインターネットとの接続を前提に利用するツールなので、通話品質はネット環境によって左右されます。
劣悪なネット環境でIP電話を使用した場合、会話にタイムラグが生じたり途中で電話が切断したりすることもあるため、インサイドセールスの相手側にストレスを与えないよう、事前にネット環境を万全にしておくことが大切です。
IP電話は迷惑電話に間違えられることもある
普段見慣れない「050」で始まる電話番号を見て、中には迷惑電話と勘違いして着信を受電しない人がいるかもしれません。大事な営業先が電話する場合には、事前にメールで電話番号を伝えておくなど、何らかの対応をしておいたほうが良いかもしれません。
IP電話はインサイドセールスの件数が多い企業にメリット大
IP電話は、導入コスト・ランニングコストの安さと導入のしやすさが大きなメリットです。なるべく通信コストを節約したい企業、フットワーク軽く電話環境を整備したい企業などでは、IP電話のメリットを大いに享受できるでしょう。インサイドセールスの件数が多い企業には特におすすめです。
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