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営業におけるパイプライン管理とは?目的、メリット・デメリット、管理方法を紹介

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更新日:2024年08月12日

公開日:2024年08月12日

パイプライン管理は、営業活動のムダや改善点を把握するために効果的なマネジメント手法です。導入にあたり、具体的にどのような効果があるのか、デメリットはないのか知りたいという人もいるでしょう。

この記事では、営業におけるパイプライン管理の概要やメリット・デメリット、導入手順、実施の際の注意点について解説しています。パイプライン管理を導入し、営業の効率化や売上向上を実現しましょう。

営業におけるパイプライン管理とは?

パイプライン管理とは、営業活動における一連の業務フローをパイプに見立て、管理・分析するマネジメント手法です。初回の商談から受注までの営業プロセスを可視化し、一つの流れとして捉え、定量的な指標に基づき管理や分析を行います。

各プロセスを見える化することでムダな業務や改善点を見つけやすくなり、迅速な対応ができるため営業活動の効率化が目指せます。パイプライン管理を導入すると、従来の営業活動のような個人の能力に頼らずに、チームや部門全体の成果につなげることが可能です。

参考:マネジメントとは?意味や種類・ビジネスシーンでの役割や必要とされるスキルを紹介

営業におけるパイプライン管理の目的

パイプライン管理の目的は、営業におけるプロセスの可視化を図り、スピーディーに業務改善を実現することです。業務フローを整理し各プロセスごとに定量的に分析できるため、迅速に課題の原因特定ができます。そこから課題の改善に向けて注力できるため、効率よく業務改善につなげることが可能です。

パイプライン管理を行わない場合は、どこにボトルネックがあるのか、原因の特定に多くの時間や人材が割かれる可能性があります。営業活動の課題の特定や迅速な改善を行うために、パイプライン管理は大変役立つマネジメント手法といえるでしょう。また、パイプライン管理を実施すると客観的なデータをもとに戦略を立てられるため、適正な売上計画の策定が可能になります。

パイプライン管理を行うメリット

パイプライン管理を行うと、営業課題の発見やマーケティングにも活用できるなどさまざまなメリットがあります。

課題を速やかに発見できる

パイプライン管理を実施すると、定量的な指標に基づいて営業活動を分析・管理できるため、課題が見つかりやすくなります。受注に至らなかった案件を分析することにより、どのプロセスがボトルネックなのかが明確になり、原因を速やかに発見できます。

また、パイプライン管理はこれまで不透明だった営業プロセスの可視化ができるため、担当者ごとの業務の進捗などの把握も可能です。パイプライン管理によって自社の営業活動で強化すべきプロセスを把握し、早期に改善するための方法を検討できます。

データに基づく戦略を立てられる

パイプライン管理を導入することで、確かなデータに基づいた意思決定が可能になります。客観的なデータに基づいて戦略を立てて実行することで、成果の出せる組織運営ができるため、長期にわたる売上実現が目指せます。

従来の営業部門では、個人の能力や経験などに頼って営業活動が行われることがありました。パイプライン管理を導入することで営業部門全体の底上げにつながり、組織的なパフォーマンス向上が図れるようになります。

営業担当者のスキルを可視化できる

パイプライン管理を実施すると営業担当者の活動状況が可視化できます。高い成果をあげた担当者やチームの活動について分析し、他の条件と比較することで、スキルの標準化が目指せるのもメリットです。

これにより効率的な営業方法が確立され、業務のマニュアル化や属人化防止に役立ちます。作成したマニュアルは新人営業担当の教育にも役立つため、営業部全体のレベルアップが図れます。

マーケティングにも活用できる

パイプライン管理は営業効率を向上させるだけでなく、マーケティングにも活用できます。マーケティングチャネルごとにパイプラインを分析することで、それぞれの効果測定が容易になります。

効果の出ない施策を割り出し、より効率的で受注確率の高い活動のための改善策を検討することができるようになるでしょう。これによりマーケティングの費用対効果を高めることにつながります。

パイプライン管理を行うデメリット

パイプライン管理にはメリットだけでなくデメリットもあります。導入前にデメリットについて理解し、対策についても検討しましょう。

入力作業等の負担が増える

パイプライン管理を実施すると、営業を行いながらデータを入力する作業が増えます。営業担当者は通常業務に加えてデータ入力を行い、頻繁に情報共有をしなければならないため、負担が増えると感じるかもしれません。

負担を軽減させつつデータを蓄積するためにITツールの活用や、入力フォームをテンプレート化しておくことも検討しましょう。準備を整えるとともに、入力する目的をしっかり共有しておくと営業担当者の協力を得やすくなります。

営業担当者のモチベーション低下につながる場合がある

パイプライン管理を実施すると個人の受注件数や売上数値などの情報が数値化・可視化されるため、未達成の目標が明確になります。そのことによって課題ばかりが注目され、担当者のモチベーションの低下につながることがあります。

課題に対してチーム全体で適切な対策を取ることを周知し、一丸となって取り組むことの重要性を示しましょう。担当者とコミュニケーションをはかり、モチベーションを下げないような配慮を心がけることも大切です。

参考:モチベーション管理とは?方法や実施する際のポイントも解説

効果的なパイプライン管理方法(手順)

ここではパイプライン管理の方法について、5ステップで解説します。

営業プロセスを細かく分ける

まず、自社の営業プロセスを「初回訪問」「ヒアリング」「提案」「クロージング」など細分化します。ここでは営業担当者の理想とする業務ではなく、顧客の行動を軸に考え、実際に購買に至るまでのプロセスを取り上げます。

管理を行う際は、プロセスごとの各フェーズは数字で把握できる具体的な行動にすることが大切です。それにより、担当者の主観に頼らず、状況を定量的に捉えることができるようになります。顧客が購入に至るまでの流れが明確になり、担当者は効果的なアクションを取ることができるようになります。

各プロセスの定義付けをする

細分化された各プロセスについて業務内容を定義し、担当者ごとに認識の差が生じないようにチームメンバーと共有します。その際には、各フェーズごとに業務達成とみなされる条件も決めておくと進捗管理がしやすくなります。

プロセスの設定は業界などによって異なりますが、あまり多くならないようにしましょう。プロセスを細分化しすぎると管理の負担が大きくなりすぎるため、全体を捉えて適度に設定することが大切です。

各プロセスの目標を明確にする

次に、各プロセスごとの顧客の心理を分析し、フェーズごとの目標を明確にしていきます。各フェーズごとに目標となる顧客の状態を定義しておくと、どのタイミングで次のフェーズに進めばよいかが一目瞭然です。これによって営業活動の方向性を定めることができ、担当者の指針となります。

目標は具体的な数字や条件を設定し、誰が見ても判断できるようにしましょう。ここでもチームメンバーの間で認識の差が生じないような設定にすることがポイントです。

各プロセスの営業データを整理する

既存のデータを整理して、プロセスごとの顧客数やCVR(成果に至った割合)を計算します。この作業は大変手間がかかるため、顧客管理ツールなどの営業支援ツールの活用も検討してみましょう。顧客管理ツールを活用すると、自社に必要な項目が選べ、効率よく計算や集計、分析ができます。

整理したデータで目標達成に至らなかった案件では、営業業務の中で問題となっている点を洗い出します。課題を見つける際は、営業活動の効率化を妨げていることやコミュニケーションの改善などさまざまな視点から捉えることが大切です。

継続的に分析と改善を行う

パイプライン管理で得られた客観的なデータを基に分析し、あぶり出した課題に対し改善策を検討し実施します。改善策を実行した後は、どの程度効果があったか振り返り、定期的に分析しましょう。試行錯誤したデータを積み上げることで、今後もさまざまな状況に活かすことができるようになります。

また、状況や市場環境が変化した場合はそれに応じてさらなる業務改善策を検討します。パイプライン管理で得た結果は営業部門だけでなく、マーケティング部と連携して分析・業務改善を継続的に行うことが重要です。

パイプライン管理を行う際の注意点

パイプライン管理を成功させるためには、ポイントを押さえることが大切です。以下の3点に注意して、パイプライン管理を効果的に実施し、売上拡大につなげていきましょう。

運用体制を整える

パイプライン管理では、各商談ごとのデータの収集や管理、分析などの業務を強化することが必須です。営業部門だけで行うには負担が大きくなるため、サポートする体制づくりが欠かせません。

マーケティング部などと連携してデータの運用を実施しましょう。また、専門知識がなくても管理・分析できるツールを導入するなど、営業部門のデータ運用を行うための体制を整えることが大切です。

参考:営業支援(SFA)ツールのオススメ16選を比較|選ぶ際の注意点も紹介

営業チームで共通認識を持つ

パイプライン管理を行う際は営業担当者全員が意識改革することが必要です。これまで個人単位で行っていた営業活動を1本の流れとして捉え、営業部全体で実施することを理解してもらわねばなりません。

業務フローや定義、各商談フェーズごとの目標の理解など共通認識を持つことが重要になります。「事務業務の負担が増える」「業務の進捗を逐一見られる」などネガティブに捉えられないように、目的を共有することが大切です。それにより担当者のモチベーションの維持にもつながります。

定期的にパイプラインを見直す

営業活動においては、商談の進捗状況により、設定したプロセスにこだわらず適切な対応を取る必要がある場合があります。また、市場環境、顧客のビジネス環境の変化に応じて、パイプラインを定期的に見直すことが重要です。

状況にふさわしくないパイプライン管理を続けていても成果にはつながりません。環境や最新の情報に合わせた見直しを行うことで、適切な戦略が立てられるようになります。

パイプライン管理の運用で長期的な売上向上を実現しよう

パイプライン管理は、営業活動を見える化し、効率的に成果をあげるために有効なマネジメント手法です。導入することで営業部門やマーケティング部門をレベルアップでき、将来にわたる売上向上につなげられます。

ただし、データの収集や分析のための事務作業増加や、営業担当者のモチベーションが低下することもあり注意が必要です。パイプライン管理を運用するための体制を整えて、効果的に実施し、長期的な売上向上を目指しましょう。

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執筆者

ACES Meet 編集部

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