新人営業を早期戦力化するための育成方法|4つのポイントと新入社員に教えるべきことを紹介
更新日:2024年09月12日
公開日:2024年09月12日
新人営業への教育に頭を悩ませる上司は少なくありません。適切な育成方法を実践すれば、新人営業を早期に戦力化し組織全体の生産性向上につなげられます。
この記事では、新人営業の育成方法やポイントについて解説します。
目次
新人営業の早期戦力化が難しい理由
新人営業の早期戦力化が、なぜ難しいといわれているのか気になるところです。新入社員の特性や企業の教育体制、上司が感じるギャップの3つの観点から理解しましょう。
困難を乗り越えた経験が不足している
近頃の新入社員は、困難を乗り越えた経験が上司の時代よりも少ないといわれています。競争よりも個性を大事にする環境で育ってきたため、そもそも人や己に勝つという意識が薄い傾向があるのです。
競争に慣れていない新人営業にとって、成果主義である営業活動は大きなストレスとなり得ます。新人営業の努力不足だけでなく、時代背景が営業の早期戦力化を妨げているともいえるでしょう。
企業の育成体制が整っていない
企業の育成体制が整っておらず、成長の機会を逃しているというケースも珍しくありません。新人営業への育成アプローチが確立されていないと、場当たり的な指導や先輩の経験則に偏った教育となってしまいます。
また、先輩の業務が忙しく、教育に十分な時間を割けないケースもあるでしょう。新人が必要なスキルや知識を効率的に習得できず、戦力化に時間がかかってしまいます。
上司や育成担当者の理解が不足している
上司や育成担当者が新人営業の特性をよく理解していないことも、教育を難しくさせる要因の一つです。既述のとおり、現代の若者は個性を重視する教育環境で育っているため、上司との意識に差があります。
「競争意識が薄い」「指示を待つ」などの新人営業特有の傾向を、上司が「やる気のなさ」と一括りに捉えている可能性があります。世代間でのギャップを埋めない限りは、早期戦力化のみならず新人営業の職場定着も危ぶまれるでしょう。
新人営業を早期戦力化するための育成方法
新人営業を早期戦力化するには、どのような育成方法を採るべきか気になるところです。実践とフィードバックを提供する教育スタイルが、新人営業の自信につながることを理解しましょう。
オンボーディングを実施する
オンボーディングとは、新人営業が職場に慣れるために行われる入社初期のプログラムです。会社の理念や文化、商品知識などを総合的に学ぶことで、新人営業は不安を解消しスムーズに業務を始められます。
また、オンボーディングでは、先輩社員とのコミュニケーションの機会を設けるのも得策です。先輩との信頼関係を構築することで、新人営業は質問や相談を気軽にできるようになります。
ロールプレイングを行う
ロールプレイングは、新人営業が実践的なスキルを身につけるうえで効果的です。失敗しても問題のない環境で学べるため、自信をつけながら実務スキルを習得できます。
顧客との商談や提案のシミュレーションを通じて、コミュニケーション力や提案力を磨く練習をしてみましょう。定期的なロールプレイングにより、実際の営業活動への不安を払拭できます。
初期段階から業務を経験させる
座学だけでなく、実務を早い段階から経験させることも重要です。頭と体を使って実務を経験することで、仕事の仕方やコツが自然と身につきます。
たとえば、簡単な問い合わせ対応から任せるといったように、段階的に実務に触れる機会を設けてみましょう。実践から学ぶことで理論と実務のギャップを埋め、より早く戦力として活躍できるようになります。
定期的にフィードバックを行う
新人営業の成長には、上司や先輩からの適切なフィードバックが欠かせません。新人営業は「適切に仕事ができているか」「間違っていないか」と常に不安に感じています。
新人営業が独り立ちするまでは定期的に面談の機会を設け、よい点や改善点を具体的に伝えるようにしましょう。新人営業の悩みや疑問に耳を傾けることで、早期に問題を発見し、適切なサポートにつなげられます。
新人営業を早期戦略化するためのポイント4選
ここからは、新人営業を早期戦略化するためのポイントを4つ紹介します。
適切な目標を設定する
新人営業の早期戦力化を図るにあたり、現実的で適切な目標を設定します。早期戦力化するからといって、新人営業が達成できない目標を掲げては教育の意味がありません。
初月は顧客との面談数、次の月は提案件数というように、具体的かつ測定可能な目標を立てましょう。成長段階に合った目標を設定することで、新人営業のモチベーションを維持しながら着実なレベルアップを促せます。
綿密なコミュニケーションを欠かさない
新人営業との密接なコミュニケーションは、早期戦力化のポイントの一つです。新人営業は、信頼できる上司に分からないことを教えてもらい、自分の仕事ぶりを評価してほしいと考えています。
新人営業が仕事に慣れるまでの半年から1年ほどは、小さな成功や課題へのフィードバックを共有することが重要です。新人営業の考えを理解しサポートを提供することで、より効果的な指導が可能になります。
上司・育成担当者の育成力を強化する
新人営業の早期戦力化には、上司や育成担当者の指導力向上も欠かせません。時代とともに変わりゆく新人営業の価値観を理解し、個々に合った育成方法を学ぶ姿勢が求められます。
たとえば、コーチング技術の習得や、世代間コミュニケーションに関するセミナーへの参加が有効です。育成者自身のスキルアップを図ることで、新人営業が定着する職場へと変化します。
外部サービスの利用を検討する
社内リソースだけでは十分な育成が難しい場合、外部の研修サービスの活用も有効です。専門の外部講師による研修なら、上司だけではカバーしきれないビジネスマナーや最新の業界スキルを効果的に学べます。
外部セミナーは他社の新人営業との交流機会にもなり、視野の拡大につながります。自社の文化や特性に合わせたセミナーを導入し、学習の相乗効果を狙いましょう。
即戦力になる新人営業に育てるために教えるべきこと
新人営業を早期戦略化させるために、どのような教育を盛り込めばよいか気になるところです。ここでは、新人営業に教えるべき5つの事柄について解説します。
営業プロセスの全体像
新人営業の戦力化には、営業プロセス全体を理解してもらうことが第一です。「木を見て森を見ず」といわれるように、全体像を理解せずに細部にこだわっていては営業の成果は思うように上がりません。
新人営業教育のスライドや資料の冒頭には、以下のような営業の一連の流れを記載しましょう。
- アプローチ
- ニーズのヒアリング
- 提案
- クロージング
- アフターフォロー
全体を捉えたうえで段階ごとのポイントを説明することで、各プロセス同士のつながりを理解できます。
自社の商品・サービスの知識
即戦力となる新人営業には、自社の商品やサービスについて深い理解が求められます。機能や価格のような一般的な情報を羅列したセールストークでは、顧客の心を掴めません。
たとえば、自分がオススメしたいと思う製品のプレゼン大会を実施し、顧客目線でサービスを捉える練習を行ってみましょう。営業トークに自分や他者の声を盛り込むことで、自信を持ってサービスを説明できるようになります。
傾聴力(ヒアリング)
顧客の真のニーズを引き出す傾聴力は、優秀な営業担当になるうえで欠かせないスキルです。傾聴力をただ相手の話を聞く能力と捉えているうちは、真の課題解決にはつながりません。
たとえば、ロールプレイング形式で「悪い聞き方」と「よい聞き方」の演習を行い、質問技術や非言語コミュニケーションの重要性を体感させましょう。自分が顧客側になる経験から相手の潜在的なニーズが理解でき、信頼関係構築力を養えます。
提案力
顧客のニーズに合わせた提案能力は、即戦力の証でもあります。しかし、新人営業は商品知識や商談の場数が足りないため、提案力が身につくまでに時間がかかるものです。
提案力を、既述の「商品知識」と「傾聴力」の総合力と捉え、ヒアリングを基に最適な解決策を伝える練習を取り入れてみましょう。オススメしたい商品とその理由の引き出しが増えれば、どの顧客に当たっても自信を持って提案できるようになります。
ツールの活用方法
近頃は、営業活動にデジタルツールを活用し、効果的な営業を実践する企業も少なくありません。新人営業が慣れてきた頃にツールの活用法を教育することで、業務の質が向上し成果を上げるスピードも増します。
以下は、営業活動に取り入れるべきデジタルツールです。
- CRM(顧客管理システム)
- SFA(営業支援システム)
- プレゼンテーションツール
上記のツールを効果的に活用できるようになれば、新人営業の業務効率が向上し、より多くの時間を顧客との関係構築に費やせます。
新人営業はポイントを押さえれば早期戦力化できる
新人営業の早期戦力化は、適切な育成方法とポイントを実践することで実現可能です。組織全体で取り組むことで新人営業の成長スピードが上がり、営業部門の生産性も向上します。
新人営業の早期戦力化を行い、企業の成長を加速させましょう。
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