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新人研修のカリキュラム8例|目的や作り方、5つの注意点を紹介

更新日:2024年05月29日

公開日:2024年05月29日

新人研修を実施する際には、内容が一目でわかるカリキュラム作りが重要です。しかし、いざカリキュラムに取り組もうとしても、どのように作成したらよいか迷うこともあるでしょう。

この記事では、新人研修のカリキュラムを作る目的やカリキュラム例、具体的な作り方について解説しています。作成の注意点も紹介していますので、ポイントを押さえて効果的な新人研修のカリキュラムを作りましょう。

新人研修のカリキュラムを作る目的

新人研修のカリキュラムにはどのような目的があるのでしょうか。新人研修の効果を高めるために、まずはカリキュラムの目的を理解しておきましょう。

研修の方向性を明確にするため

新人研修を実施する際は、現場の担当者や経営層ともやりとりしながら、研修の目的や方向性を明確にする必要があります。新人研修は、現場で必要なスキルを学ぶとともに、組織の必要とする人材を育てる場でもあるからです。

経営層の意見も取り入れることで、組織の目的と大きなズレのない研修目的の設定が可能になります。目的にそってカリキュラムを作成することにより、研修全体を見渡せるようになり、段階的に教育を進めることができます。

必要なスキルを習得できる内容か確認するため

新人研修は社員として働くための最低限の知識や、必要なスキルを習得してもらうための場です。新人研修のカリキュラム作成では、誰が何をどの段階で身につけるべきなのか、明確にすることが求められます。新入社員は研修後には各部署に配属されるため、すぐに働けるためのスキルを習得できる内容であることが重要です。

カリキュラムを作成することにより、新人研修で習得できるスキルや知識の全体像を把握することができるようになります。これにより研修内容に過不足がないか確認できます。そのためにも研修の方向性や流れを明確にし、誰が見てもわかりやすいカリキュラムを作成することが大切です。

新人研修のカリキュラム8例

新人研修のカリキュラムは企業によりさまざまですが、主な内容には共通する部分があります。新人教育に以下のようなカリキュラムを取り入れると、効果的に新人の育成が行えるでしょう。

①社会人へのマインドセット

新卒者が対象の新人研修では、社会人としての心構えや基本行動を身につけるマインドセットのためのカリキュラムも必要です。「時間をきちんと守る」「自分の責任において思考し行動する」など、社会人として当たり前のルールを教えていきます。

社会人である自覚を持って、正しい行動や判断ができるようになれば、組織の一員として自信をもって業務に取り組めます。マインドセットの内容には、ビジネスにおけるコスト意識や、社内ルールなどを盛り込むのもよいでしょう。

②企業理念や事業内容の理解

新人研修のカリキュラムには、企業理念や事業内容などについて説明し、理解を深められるような内容を盛り込むこともよくあります。これにより会社がどのような理念を持ってこれまで歩んできたのかがわかり、部署の立ち位置や業務の役割が理解できます。

既存社員と同じ目線で業務を捉えられるようになり、協働意識の向上が可能です。自分に期待されている社員像なども理解でき、モチベーションを持って働けるようになるでしょう。

社内文化や行事なども盛り込むと、早い段階から職場に馴染みやすくなります。

③ビジネスマナー

社会人として知っておくべきビジネスマナーも新人研修には欠かせないカリキュラムです。ビジネスマナーは、仕事で関わる人と良好な関係を作り、スムーズにビジネスを進めるために必要なスキルです。言葉遣いや挨拶の仕方、身だしなみなどを講義とロールプレイングによって身につけてもらいます。

社外の関係者と関わる際のマナーとして、メールの書き方や電話応対を取り入れることもあります。ビジネスマナーはコミュニケーションや報告・連絡・相談などと絡めて指導すると、効率良く進められるでしょう。

④報告・連絡・相談

報告・連絡・相談は、頭文字を取って「報連相」と使われるビジネス用語です。「報連相」は、職場で業務を進行する上で欠かせない重要なスキルです。それぞれの意味は以下のようになります。

  • 報告:業務の結果や進捗状況を上司に伝える
  • 連絡:業務中に変更などがあった場合に、関係者と情報を共有する
  • 相談:業務に関するトラブルや問題を上司や先輩に知らせ、意見を求める

報告・連絡・相談の徹底はスムーズな業務遂行や未然にトラブルを防ぐために必要です。研修では知識として学ぶだけでなく、演習などを行って実践的な教育をすることもあります。

⑤コミュニケーション力

ビジネスにおいてコミュニケーション力は大変重要なスキルです。取引先や顧客、同じチームのメンバーや他部署の社員など、コミュニケーションが必要な場面は多くあります。また、ビジネスでのコミュニケーションは会話だけでなく、チャットや文章なども含まれます。

リモートワークやオンライン会議が一般的となりつつある現代では、チャットによるコミュニケーションが増加傾向です。新人だけでなく既存の社員も、状況に合った対応ができるようにコミュニケーション力を高めることが求められます。

⑥コンプライアンス理解

コンプライアンスとは、「法令遵守」のことを指しており、どの企業も法律に則ったルールの下でビジネスを行っています。法律やルールに違反すると、罰則を受けるだけでなく社会的な信用を失ってしまいます。社員一人ひとりが高いコンプライアンス意識を持つことが求められるため、知識や理解を深めることが重要です。

近年ではSNSの普及により、意図せず企業の情報が広範囲にさらされることがあります。会社の重要な情報が漏洩しないためにもコンプライアンス教育は大切です。新入社員のうちからコンプライアンスについての知識を教え、正しく理解してもらうようにしましょう。

⑦PCスキル

新人研修のカリキュラムではPCスキルも必須と言えるでしょう。

PCスキルは一般的にはMicrosoft OfficeシリーズのWord・Excel・PowerPointを扱う能力を指します。仕事でPCを扱う機会は多いため、はじめに基本的なスキルを身につけておく必要があります。

新人研修だけでは時間が限られるため、業務でよく利用するものから優先順位をつけて習得してもらうようにしましょう。クラウドで使用できるGoogleドキュメントやスプレッドシート、Googleスライドなどを利用する企業も増えています。GoogleもMicrosoft Officeも使い方は大差ありませんが、自社で導入しているツールを研修で使うと実践的です。

⑧ロジカルシンキング(論理的思考力)

ロジカルシンキングとは、物事を筋道を立てて考え、結論を導き出すことです。

社会人としての基礎となる思考スキルですので、新人研修でもよく導入されます。研修では、論理的な思考をもって事実や根拠などから導き出した結論を、相手が納得するようにわかりやすく伝える方法を習得します。

論理的に考えるスキルを養うだけでなく、説得力のある話し方を身につけるのにも有効です。情報収集や資料作成などにも役立ち、さまざまなビジネスシーンで活用できるスキルです。

新人研修のカリキュラムの作り方

新人研修のカリキュラムの目的や事例が分かったところで、実際に作る流れについて解説します。具体的なカリキュラム作成前に、目標や育成方法を決定するなど、しっかり準備しておくことが大切です。

関係者にヒアリングをする

はじめに、新人研修でどのような内容を取り入れたらよいか、新人が配属される部署の社員にヒアリングを行います。その際は、管理職だけでなく、入社して2年目の社員の声も聞き取るようにしましょう。これにより、前年の新人研修に対するフィードバックを受け取れます。

新人研修で取り入れると役立つであろう演習内容や、このようなカリキュラムがあれば良かったなど意見を収集します。配属後は具体的な業務のノウハウなどをOJTで教育することも多いため、どこまでを研修で取り入れるか決めておきましょう。

参考:OJT(On-the-Job Training)とは?企業と社員のメリット、デメリットを解説

目標を設定する

新人研修のカリキュラムを作る際には組織の目標を確認してから研修目標を設定するようにしましょう。新人研修は、新入社員が会社の一員として到達すべき目標のために行われます。会社から必要とされる人材となるためにどのようなスキルを身につけてもらうかを考え、カリキュラムを組みます。

組織の目標や事業方針が明確であれば、研修の方向性も明らかになり、それに沿った目標やカリキュラムの策定が可能です。企業側の方針をふまえて新人研修の目標を立てることで、組織の目標とのズレも防げ、効果的な育成につなげられます。

目標の実現に必要なスキルを洗い出す

次に、新人研修の目標を実現するために必要なスキルをすべて洗い出します。技術的な専門スキルや知識、取引先との対応で必要なコミュニケーション力や傾聴力など、業務に関連してあげていきます。

この場合に、新人研修で身につけてほしいスキルと、その後の実務で習得してもらうスキルを分けて考えることも大切です。新人研修は短期間で行われるため、習熟に時間のかかるスキルは実践しながら習得してもらうことになります。新人研修では基本的な知識やスキルについて教育し、学んだことを現場で繰り返し実践することで、効率良く育成できます。

育成方法を決める

必要なスキルを洗い出したら、それらを習得するのにふさわしい育成方法を決めましょう。具体的な育成方法には、集合研修、オンライン講座、OJT、OFF-JT、メンター制度、ブラザー・シスター制度などがあります。

コミュニケーションや報連相など、知識の習得だけでなく実践も必要なものは集合研修が向いています。ビジネスマナーやコンプライアンス教育など知識を学ぶのがメインの場合は、オンライン講座やe-ラーニングがオススメです。

業務手順やシステムの使い方などは、実際の業務を行いながら学べるOJTが向いています。業務に関するスキルを、社内ではなく外部の講習や研修を受けたほうが良い場合はOFF-JTの導入を検討しましょう。

新入社員を長期的にサポートし、メンタル面なども含めて成長を促すなら、メンター制度やブラザー・シスター制度を選びます。このように達成したいスキルに合わせた適切な育成方法を選択すると、教育の効果が最大限に得られるでしょう。

参考:Off-JTとは?OJTとの違いやメリット・デメリット、事例を紹介

具体的なカリキュラムを作る

カリキュラム作成の準備が整ったら、どの段階で何のスキルを身につけてもらうか決めていきます。5W1Hを明確にして、研修の全体像が一目でわかることが肝心です。また、カリキュラム作成では難易度に応じた順序になるような配慮が必要です。

最低限必要となる社会人としてのマインドセットやビジネスマナーなどから開始するのが順当といえます。業務で必要になるとはいえ、いきなり難易度の高いテクニカルなスキル習得のカリキュラムを入れるのは避けましょう。習得する側が取り組みやすいようなカリキュラム作りが大切です。

スケジュールを決める

新入社員の配属日に合わせて具体的なスケジュールを決めましょう。研修期間や一日に行う内容の配分を行います。一般的に、研修をできるだけ短期に行い、現場への配属を急ぎたい場合は1週間程度が目安です。専門技術を習得してほしい場合は、やや長めの1〜3ヶ月程度の期間を設定することが多いようです。

期間に限りがあるからといってあれもこれも詰め込まず、余裕を持ったスケジュールにしましょう。習得してほしいスキルが多い場合でも、新入社員の負担にならないようなボリュームにすることが重要です。一日のうちに座学とグループワーク、ロールプレイングなどを適度に組み込むようにすると、集中力が保てます。

具体的に研修方法を決める

新人研修のスケジュールが決まったら、具体的にどのような方法で研修を行うか決定します。大人数に一定の知識を習得してもらうためには社内で講師を立てて行う集合研修などがよいでしょう。

オンライン講座やe-ラーニングなら、リモートワークの場合でも実施でき、遠隔地から集まる必要もないため効率的です。集合研修やオンライン講座で身につけた知識のアウトプットには、グループワークやロールプレイングを行います。

研修の指導役となる講師の選定も重要です。社内の教育担当者や、研修経験者などから人材を選んだり、外部の専門家に委託する方法があります。社内で講師をまかなう場合は、専門知識・スキルを持っている他、育成経験やコミュニケーション力のある人を選びましょう。

新人研修で身につけたスキルを配属先でアウトプットしつつ、OJTなどで業務に必要なスキルを習得するのが一般的です。

新人研修のカリキュラムを作る際の5つの注意点

新人研修のカリキュラムを作る際には以下の点に注意すると、より育成効果が高まるでしょう。

①詰め込み過ぎないようにする

カリキュラムを作る際は、たくさんのスキルを習得してもらおうとせず、最低限身につけてほしいという内容に絞ることが肝心です。新入社員は覚えることが多々あり、短期間の研修ですべてを覚えてもらうのは困難だからです。

社員として最低限の基本的な知識やスキルを教えたあとは、現場で実践しながら習熟度を上げるほうが効率的でもあります。研修で覚えたことを活用する場をくり返し設けることで、スキルの定着率が高くなります。

②対象者に合わせて内容を変える

新人研修が難し過ぎたり、逆に簡単過ぎたりしては望むような成長は見込めません。対象とする新人のレベルに合わせた内容にすることが重要です。新卒社員と中途入社社員が一緒に学ぶ場合は、社会人経験のない新卒者へのフォローを忘れないようにしましょう。

業務で要望されるスキルの難易度がかなり高い場合は、「基礎編」「実践編」など分けて実施すると習得が容易になります。

③管理職や社員の協力を得る

カリキュラム作成時には、配属先現場の管理職や社員とコミュニケーションを取りながら、実践的な内容になることを目指します。会社側や教育部門の考えをメインにすると、現場の業務や欲しい人材とかけ離れてしまう可能性があるからです。

配属先の声を聞き、協力を得ながらカリキュラムを作れば、実践力のある内容が盛り込めます。そのような研修であれば新人研修後に配属先で違和感なく業務に関わっていけます。新人研修で学んだ知識やノウハウがベースとなって、実践の際もスムーズに能力を発揮していけるでしょう。

④学んだことを実践できる場を用意する

どれだけ知識をインプットしてもアウトプットの場がなければ身につきませんし、理解も深まりません。そのため、新人研修の中に学んだことを実践できる場を用意することが必要です。

新人研修は社会人としてのマインドセットやビジネスマナーなどの座学が大半です。インプットの量が多いため、意識的にグループワークやロールプレイングのようなアウトプットの場を用意しましょう。これにより、研修で学んだことを実践する訓練になり、スキルの習熟度をアップさせることができます。

⑤振り返りの機会を設ける

研修を行った後、成長を確認するために振り返りの機会を設けておきましょう。できなかったことや改善点を指摘し、できたことやいい部分は褒めるようにするなどのフィードバックを行います。

これにより新入社員は自分の成長を自覚し、自己の強みや弱みを把握できるようになります。また、褒められたことでモチベーションが向上し、意欲を持って配属先の仕事に取り組めるようになるでしょう。振り返ることで新人研修の課題なども明らかになり、次回以降に活かしていく材料にもなります。

新人研修のカリキュラムは十分に準備して作成しよう

新人研修を行う際は、カリキュラムによって内容や方向性を確認できるようにしておくことが肝心です。ご紹介したカリキュラム例を元に、優先順位や実施する順序、ボリューム、研修手法に配慮して決定しましょう。

カリキュラム作成には教育担当者や経営層、配属先の社員などが協力して育成に参加する意識が大切です。注意点に気をつけて、自社にふさわしい新人研修のカリキュラムを作成し育成効果の向上を目指しましょう。

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執筆者

ACES Meet 編集部

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