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エンゲージメントとは?従業員や顧客のエンゲージメントを高める方法も解説

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更新日:2024年04月17日

公開日:2024年03月21日

ビジネスシーンで多く使われている「エンゲージメント」。企業との関係性の一つとされていますが、どのような意味があり、どんな状況を指すのか、よくわからないという人もいるでしょう。

この記事では、エンゲージメントとは何か、エンゲージメントが低いことによるデメリット、エンゲージメントを高めるメリットや高める方法について解説しています。記事を参考にして、企業と従業員や顧客との良い関係を築くために、エンゲージメント向上に取り組んでみましょう。

目次

エンゲージメントとは?

エンゲージメントには「約束・契約・婚約」といった意味があります。使われるシチュエーションにより解釈が異なりますが、強い絆や深いつながりを持った関係性を示す言葉です。ビジネスシーンにおけるエンゲージメントは、企業と顧客の関係性、もしくは企業と所属する従業員の関係性を表します

エンゲージメントは、顧客が企業に愛着を持つ「顧客エンゲージメント」と、従業員の会社に対する忠誠心などを表す「従業員エンゲージメント」の2種類に分けられます。どちらも企業経営にとって大きな影響があり、結びつきが強いほどエンゲージメントが高い状態です。

従業員エンゲージメントと顧客エンゲージメントは相関関係があり、従業員エンゲージメントを高めることで顧客エンゲージメントも高まるといわれています。両方のエンゲージメントを高める取り組みを行うことで企業価値の最大化が目指せます。

ビジネスシーンで使われる「エンゲージメント」の定義

「エンゲージメント」は、近頃ではビジネスシーンでもよく使われる言葉です。「企業と従業員」「企業と顧客」のつながりを意味する2つの言葉を理解しましょう。

従業員エンゲージメント

従業員エンゲージメントは、企業と従業員の間に強い信頼関係があることを指し、「愛社精神」と似たようなニュアンスを持つ言葉です。企業に対して愛着や誇り、思い入れなどを持っていると従業員エンゲージメントが高いといえます。

従業員エンゲージメントが高いほど、企業と従業員の絆が強く、貢献意識が高まり、離職率が低下する傾向があります。企業側は従業員の貢献に対し、報酬や補償を約束することで、双方が共に成長し貢献し合える関係を構築できるのです。そのような企業の従業員は、自社のMLLに共感し役割を果たす気持ちが強いため、業績の向上につながります。

従業員エンゲージメントと「従業員満足度」との違いは、前者は業績の向上につながるのに対し、後者は会社の待遇に対する満足度は高いけれど、直接業績には結びつかない点です。

満足度が高くても企業に貢献する気持ちが低いと、より良い職場が見つかると転職する恐れがあります。

顧客エンゲージメント

顧客エンゲージメントは、企業とその顧客との信頼関係や親密度を指す言葉です。顧客が企業のサービスや商品、企業自体を気に入り、愛着や思い入れを持ち、かつ企業が顧客に寄り添う姿勢があるときに顧客エンゲージメントが高いといえます。

顧客エンゲージメントが高いほど、顧客は信頼を寄せ、商品やサービスの利用率がアップします。商品やサービスだけでなく企業そのものに対して付加価値を感じるため、継続的な関係を続けていけますし、自ら良い評判を広めてくれる可能性もあるでしょう。

似た言葉である「顧客満足度」との違いは、商品やサービスだけでなく企業自体に愛着がある点です。顧客エンゲージメントを高めることで、売上につながるだけでなく、企業に対する要望や忌憚ない意見を得られ、企業の成長にもつながるでしょう。

従業員エンゲージメントが注目されている理由

従業員エンゲージメントは、企業において人材流出を防ぐ策として注目されています。労働人口の減少や働き方の多様化により、人材確保が難しくなっていると感じる企業は少なくありません。少子化が進んでいることもあり、今後はさらに企業に定着する人材を探すのが困難になると考えられます。

人材の数が限られている状況でできるのは、一人でも多くの優秀な人材を確保し、長く働き続けてもらうことです。従業員エンゲージメントを高める努力をすると、従業員は職場に愛着を持つようになります。企業への帰属意識の高まりから従業員の自主性が増し、生産性アップを図れた事例も少なくありません。

従業員エンゲージメントは、貴重な人材に長く働き続けてもらい、職場への貢献を促すアプローチとして重要な役割を担っています。

エンゲージメントが低いことによる企業のデメリットとは?

エンゲージメントが低いとどのようなデメリットがあるのでしょうか。ここではエンゲージメントが低いことによって考えられるデメリットについて解説します。

従業員エンゲージメントが低いことによるデメリット

従業員エンゲージメントの低い企業は、従業員にとって働きにくさを感じたり、やりがいがないと感じる職場です。そのため、向上心のある優秀な人材ほど、早期に離職してしまうことが考えられます。人員が定着しないため、人材の確保のために採用活動などのコストもかさみます。

また、そのような職場ではモチベーションの維持も難しく、活気のある職場と比べ、生産性も上がらず品質にも影響を及ぼしかねません。生産性や品質の低下は企業利益の低下に直結しますので、企業の価値を大きく損ねる可能性があります。

このような状態を招くことがないように、従業員エンゲージメントを高める取り組みが必須といえます。

顧客エンゲージメントが低いことによるデメリット

近年、市場は飽和状態にあり、良いものを安く提供しても似たような商品やサービスがあふれているため、売上に結びつかない状態になっています。そのような状況を打破するには、市場で選んでもらえるような付加価値を提供することが不可欠です。

しかし、顧客エンゲージメントが低い企業は、市場価値もまた低い状況にあるため、競合他社との競争において分が悪いといえます。また、エンゲージメントが低い企業は、従業員のモチベーションも低く、品質や生産性の低下が懸念されます。品質の低下は顧客エンゲージメントをさらに下げる要因です。

このような状態では、企業としての魅力が伝わらず、顧客の購買意欲が低下し、企業利益の低下に直結してしまいます。企業の価値を創出するためにも顧客エンゲージメントを高めることが急務なのです。

企業が従業員エンゲージメントを上げるメリット

従業員エンゲージメントを高めることで、企業にはどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。ここでは主なメリット4つ紹介します。

組織の活性化につながる

従業員エンゲージメントを高めると、メンバーのモチベーションが高まり組織の活性化につながります。従業員に職場への愛着があると、会社の課題に気づき、企業をどう変えていくかを自発的に考えるようになるものです。

リーダーから指示されなくても自分たちで考えて動くため、企業目標の達成がスムーズになります。従業員エンゲージメントの向上は、従業員一人ひとりの積極性を育むきっかけにもなるのです。

会社の生産性が上がる

従業員エンゲージメントは、会社への継続的な貢献を促すため、業績や生産性の向上につながります。エンゲージメントが高い社員は、企業に愛着を持ち、ビジョンや方向性に共感している状態です。組織への愛着が強いと、利益向上に対しても積極的に取り組もうとします。

高いモチベーションを持って長く働く社員が増えることにより、高品質なサービスや商品を提供し続けることができます。それにより、顧客エンゲージメントを高めることにもなりますし、売上や利益の増加につながり、会社の生産性の向上が見込めるようになるでしょう。

離職率が下がる

従業員エンゲージメントを高めることは、早期離職の防止や離職率の低下につながります。

エンゲージメントの高い社員は、会社を信頼し、愛着を持って働いているため、会社の役に立ちたいという意識も強く、長く働きたいと考えています。

そのため、従業員エンゲージメントを上げることは早期退職の防止につながるだけでなく、優秀な人材を長く定着させることになるのです。経験を積み、積極的に業務に取り組む社員が増えることで、長期的に生産性が高まるでしょう。

また、エンゲージメントが低い社員は職場に対して不満や不安を抱えやすく、心身の不調による休職や退職のリスクがありますが、エンゲージメントの向上により防ぐことが可能です。

採用コストの削減につながる

近年、雇用の流動化や少子化、働き方の多様化などにより、長年一つの企業に勤める人は減少しています。最適な職場を求めて転職する人も多く、早期離職や優秀な人材の流出は企業にとって大きな問題です。

従業員エンゲージメントが高くなれば、社員一人ひとりのパフォーマンスが上がり、優秀な人材の定着率も向上します。それにより新たな人材を無理に探す必要がなくなり、採用人数を減らすこともできるでしょう。その結果、採用活動や人材教育にかけていたコストの削減につながります。

継続的に優秀な人材を確保することができるため、企業の成長や業績向上への貢献が期待できます。

企業が顧客エンゲージメントを上げるメリット

次に、顧客エンゲージメントを上げるメリットについても解説します。

リピート率が高まる

エンゲージメントの高い顧客は企業への信頼や愛着が強いため、その企業をもっと利用したいと考えリピート購入やサービス継続の可能性が高くなります。リピート率がアップしたり、サービス継続が長期になると売上の向上につながりますし、企業との良好な関係にも発展しやすくなります。

企業のファンになればなるほど両者の間には良好な関係が築け、さらに顧客エンゲージメントが高まる好循環が期待できるでしょう。

口コミによるプロモーション効果が期待できる

エンゲージメントの高い顧客はその企業のファンであり、自分が気に入った商品・サービスを他の人にすすめたり、共有したいと考えます。このような人は自発的に口コミをしてくれるので、大きなプロモーション効果が期待できます。

もともと興味のない人でも、身近な人の意見は信頼できるという人や、購入を迷っている見込み客に影響を与えることも可能です。エンゲージメントの高い顧客は好意的な口コミをすることが多いため、効果的なプロモーションにつながるでしょう。SNSの投稿なら、より集客効果も上がります。

市場競争力が高まる

顧客エンゲージメントが高まると、顧客が自発的に商品やサービスを選んでくれます。商品やサービスだけでなく企業そのものに愛着を持ってくれるので、価格や知名度などの要素によって他社に乗り換えることが少ないといえるでしょう。

そのため、商品を競合他社より安くしたり、プロモーションに力を入れる必要がなくなります。顧客エンゲージメントを高めることは、他社にはまねできない付加価値を作り上げることであり、市場競争力を高めることにつながります。

従業員エンゲージメントを高める方法

ここでは、従業員エンゲージメントを高めるにはどのようにしたらよいのか、具体的な方法を紹介します。職場全体がエンゲージメントを高める方向を共に向くことで、相乗効果が生まれ、早期に向上させることができます。

目標設定とフィードバックを行う

従業員エンゲージメントを高めるためには、目標の設定とフィードバックが欠かせません。明確な目標を設定することにより従業員は自分の役割を理解し、モチベーションを持って自分の仕事に取り組めるようになります。

定期的にフィードバックを受けることで、自分の成果や課題を把握し、改善のためのアクションを取ることができるようになります。目標達成時のインセンティブ制度なども良い案です。さらなるモチベーションアップにつなげることができるでしょう。

このように、従業員自らが意欲的に行動する環境を整えることでエンゲージメントを高めることが可能です。

コミュニケーションを促進する

職場内のコミュニケーションもエンゲージメントに影響します。上司や同僚とのコミュニケーションが円滑であれば、信頼関係が強まり、業務への支援なども受けやすくなります。そのような職場であれば、従業員はより高いエンゲージメントを持って働くことができるようになるでしょう。

コミュニケーションを促進させるためには、社内SNSの活用や、定期的なチームミーティングなどが有効です。従業員同士が自然にコミュニケーションを取りあえる仕組みを取り入れてみましょう。

働きやすい環境をつくる

従業員エンゲージメントを高めるには、労働環境の整備も重要です。働き方が選べたり、残業が少ないなど働きやすい環境であれば、心身の健康が保ちやすく、仕事への意欲の持続が望めます。

従業員のやりがいを高めるために社員教育を行って、従業員のスキルアップや成長を促進することも重要です。自分の成長を感じると自信を持って業務に取り組めるため、エンゲージメントを高めることができます。

部下へのフィードバック方法やコーチングなど、マネジメント層向けの研修などを行うと、より効果的にエンゲージメントを高めていけるでしょう。

企業理念や目標を明確にする

従業員エンゲージメントを高めるには、企業理念や目標を従業員に明確に示すことも有効です。転職活動時に必ず意識する企業理念ですが、入社後は日々の業務に追われ、振り返る機会がなかなかない従業員は多いと考えられます。

企業理念を意識してもらうには、定期ミーティングなどで目標に対する自己の内省を促すことも方法の一つです。数ヶ月に一度のペースで自己評価を行うことで、企業理念と自身の振る舞いを意識するきっかけになります。

従業員にアンケートや面談を実施する

従業員エンゲージメントを高める手段として、アンケートや面談を実施するのも方法の一つです。前節で説明したとおり、定期的に内省の時間を設けると、自分の行動を意識するきっかけとなります。

企業理念を達成するために必要な行動指針を設け、振り返りに利用できる質問を作りましょう。定期的に同じ質問への達成度を評価することで、従業員は自身に足りない部分を意識しながら働くようになります。

顧客エンゲージメントを高める方法

次に顧客エンゲージメントを高める方法についても解説します。

顧客データを集める

顧客エンゲージメントを高めるためには、顧客目線に立って状況や心理を理解することが不可欠です。そのためにも顧客のデータを集めることが必要です。アンケートや会員情報、販売データから、購入に関する情報を数値化し分析しましょう。

数字だけではなく、顧客の様子を観察したり、SNSの投稿を分析することも有効です。SNSへの投稿を分析することは、顧客の本音が知りやすく、競合他社との比較にも役立ちます。

アフターフォローを徹底する

顧客エンゲージメントを高めるためにはアフターフォローも重要です。アフターフォローすることで顧客との間に双方向性が生まれ、より信頼関係を築くきっかけになります。カスタマーサポートや保証サービスの整備・充実も不可欠です。

その他キャンペーン情報や顧客に役立つ情報を発信することも大切です。SNSで顧客からの質問に答えるなどダイレクトにつながることで、親近感や特別感を持ってもらえます。企業側が個々の顧客に対して丁寧な対応をしていることを感じてもらうことも、エンゲージメントの向上に役立ちます。

従業員エンゲージメント向上に取り組む企業の事例

従業員エンゲージメント施策を考えるには、実際に取り組む企業の事例を参考にするのが得策です。従業員エンゲージメントに取り組む3社の事例を読み、自社に活用できそうな点を取り入れましょう。

スターバックスコーヒー

スターバックスコーヒーでは、エンゲージメントの向上により従業員の自発的な行動を促しています。企業は、従業員たちに対して会社理念に共感できるような働きかけをしており、マニュアルがほぼありません。

働く一人ひとりに理念について考えさせることで、従業員は顧客や地域に対して自発的に行動を起こしています。マニュアルで従業員を管理するのではなく、エンゲージメントを高めることでメンバーの内発的動機を促している企業です。

Sansan株式会社

名刺管理サービスを提供するSansan株式会社では、ユニークなネーミングの社内制度により従業員エンゲージメントを高めています。以下は、Sansan株式会社で取り入れられている社内制度の一例です。

  • Know me:部内、部外メンバーが三人一組で食事に行くと飲食費が補助される制度。業務やお互いの考えについて話しながら、社内交流を深められる。
  • H2O:自宅が指定駅付近の場合、家賃補助を受けられる制度。通勤ストレスを軽減し、生産性向上を図る狙い。
  • OYACO:小学校6年生までの子どもがいるメンバーに対し、子育てサポートを受けられる制度。仕事と子育ての両立を後押しする狙い。

同社では、ネーミングに工夫を施し、利用しやすい制度という印象を与えています。従業員に制度を身近に感じてもらうことで、従業員エンゲージメントを高めている取り組みともいえるでしょう。

小松製作所

建設機械メーカーである小松製作所は、マネージャー層の教育により従業員エンゲージメント向上を成功させました。従業員の中でもマネージャー層に焦点を当てたのは「従業員全体のエンゲージメントを左右するのは直属の上司である」という考えからです。

マネージャー層は、信頼、モチベーション、変化、チームワーク、権限委譲の5つの観点を育てるワークショップを受けました。結果的に、エンゲージメントを半年で33%から70%アップさせることに成功しています。組織構造に着目し、重点的にエンゲージメントを高めていった例といえるでしょう。

エンゲージメントを高めて相互利益の最大化を図ろう

エンゲージメントは、従業員や顧客との深い信頼関係の構築を指しており、企業の生産性や成長に欠かせない要素です。従業員エンゲージメントを高めることで社員のモチベーションをアップさせたり、離職率を低下させることが可能です。それによって採用コストを削減し、生産性や業績の向上につなげることができます。

また、顧客エンゲージメントを高めることで売上の向上が見込めたり、改善のための意見を得ることができます。従業員や顧客とのより良い関係性を築くことは、企業にとって良い循環を生み出し、結果的に業績の向上や企業価値の最大化につなげることが可能です。

エンゲージメントを高めて、より働きやすい環境や生産性の向上に結び付けていきましょう。

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執筆者

ACES Meet 編集部

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