オンライン商談のコツ|コミュニケーションのポイントや議事録の取り方、ツール選びまで解説
更新日:2023年06月22日
公開日:2023年02月22日
オンライン商談とは、文字通りオンラインを通じて行う商談を言います。相手企業を訪問せず行える手軽さに加え、昨今のコロナ禍を背景に、オンライン商談は急速に拡大中です。
ここでは、オンライン商談におけるコミュニケーションのコツや議事録の取り方、オンライン商談をする際に必要なツール等についてご紹介します。
目次
オンライン商談とは
オンライン商談とは、インターネットを経由してパソコン等で行う商談を言います。基本的には、パソコンのカメラ機能と音声機能を活用し、ビデオ通話の要領で行う商談です。
対面商談とは異なり、オンライン商談には多くのメリットがあります。たとえば、相手企業への移動の手間が省ける点、営業パーソンの時短や営業経費の削減につながる点、1日当たりの商談数の増加、などが挙げられます。
オンライン商談のコツ:コミュニケーションのポイント
オンライン商談では、対面商談とは異なったコミュニケーションが求められます。以下に、コミュニケーションのテクニックを説明します。
事前のコミュニケーション
オンライン商談では、対面会議とは異なる課題があります。まずは事前準備や心構えを確認しましょう。
- 事前準備
事前にアジェンダを明確に設定し、関連する資料を共有しておきましょう。すべての参加者が会議の目的を理解し、具体的な話題について議論できます。 - 情報の明確な伝達
オンライン商談では、情報が欠落しやすいため、ポイントを明確に伝えることが重要です。また、異なる文化背景を持つ参加者がいる場合は、ジャーゴンや専門用語の使用を避けることが求められます。 - アクティブリスニング(傾聴)
相手の話を注意深く聞き、反応しながら、理解をしましょう。その結果、より良いコミュニケーションが実現すると考えられます。
非言語的なコミュニケーション
オンライン商談では、物理的な距離や画面越しのインタラクションにより、相手が感じるエンゲージメントが低下する可能性があります。そこで視線やリアクションといった非言語的なコミュニケーションの重要性が高まるのです。
- 視線
カメラを見つめることで、相手への興味や好意を示すことができます。これは、対面の会話で目を見るのと同じことです。 - ボディランゲージ
うなずきや笑顔などの肯定的なリアクションをすることで、参加者が自分のメッセージを理解し、受け入れていることを示すことができます。 - 声のトーンと速度
話す声のトーンや速度は、あなたの気持ちやメッセージを伝える重要な要素です。落ち着いたトーンと適切な速度で話すことで、あなたのメッセージを正確に伝えましょう。
オンライン商談のコツ:資料作成のポイント
オンライン商談の資料を作成する際には、以下の3つのポイントを意識しましょう。
図やグラフなどのビジュアルをメインにする
オンライン商談に臨む相手企業の担当者は、たった1回のオンライン商談で商材を隅から隅まで知ろうとするわけではありません。まずは商材の概要や自社にとってのメリットをイメージするために、初回のオンライン商談に臨みます。
相手のそのような姿勢に応えられるよう、オンライン商談の資料は図やグラフを中心にビジュアル重視で作成します。くれぐれも文字が多すぎる資料にしないよう注意しましょう。
1スライドに対して1つのメッセージのみを入れる
せっかくアポイントを取れたオンライン商談である以上、少しでも多くの情報を相手に伝えたいという気持ちは分かります。しかし、オンライン商談は相手の立場に立って構成することが基本です。資料には情報を詰め込み過ぎず、「1スライド1メッセージ」を原則としましょう。
補足部分があれば、資料の中に記載するのではなく、口頭で伝えるようにします。
フォントサイズをやや大きめにする
文字中心の資料はNGですが、そうとは言え、文字をまったく入れない資料も不自然です。一定量の文字を入れることを前提に、文字を入れる際には相手に読みやすいフォントや大きさを工夫しましょう。
フォントサイズをやや大きめにしたり文字の色を変えたりすれば、文字特有の退屈な印象が薄くなります。
オンライン商談のコツ:アポイント取得のポイント
いかに素晴らしい内容のオンライン商談を企画したとしても、目的の企業の担当者にアポイントを取らなければ、いつまでも商談ができません。以下、オンライン商談のアポイントを取る際のポイントについてまとめました。
メールの件名を見ただけで日時や要件が分かるようにする
オンライン商談のアポイントに向けた最初のアクションは、基本的にメールになるでしょう。相手の業務を妨害することにもなりかねないので、極力電話は控えるようにします。
アポイントのメールを送る際には、メールの本文を読まなくても要件の分かる件名を付けることが基本です。
毎日膨大な数のメールが届いている中、要件の分からないメールは目を通してもらえない可能性があるので注意しましょう。
例えば、以下1つ目のような漠然とした件名では、相手にわざわざ本文を開く手間を与えることになるため、優先順位が後回しにされる可能性大です。
一方で、2つ目のような具体的な件名であれば、相手は件名を見ただけで対応可能かどうかを検討する可能性があります。
- 打ち合わせのお願い
- 【A株式会社】12/10/10:15~11:30 オンラインミーティングのご案内【B株式会社様】
件名に企業名や要件を入れるとともに、具体的な日時も入れることがポイントです。
なお、時間は「10:00」や「14:30」などではなく、「10:15」「14:40」などのように、あえて分の部分を細かく設定したほうが相手の印象に残りやすくなります。
互いに対面が難しい日はアポイントを取りやすい
悪天候や交通機関の麻痺などにより営業パーソンの移動が難しい日は、急なアポイントに応じてくれる企業が少なくありません。
「本日は都市機能が麻痺して御社でも動きが取りにくい日と存じますので、このような時間を活用して打ち合わせしてみませんか?」というニュアンスで、急なアポイントを打診してみます。
天気予報に目を通し、台風や豪雨・豪雪が予想されている日に向けて、急なアポイントを入れる企業リストを用意しておくと良いでしょう。
オンライン商談のコツ:議事録の書き方
オンライン商談をした後は、相手にどのような内容を伝え、相手がどのような反応をしてきたか等、議事録を作成して残しておく必要があります。
以下では、オンライン商談の議事録の書き方などのポイントについてご紹介します。
議事録のフォーマットを統一化する
議事録のフォーマットは統一化しておくことが基本です。フォーマットが担当者ごとに異なったり、相手企業ごとに異なったりしては、後からスムーズに議事録の確認や比較ができません。
また、常に同じフォーマットを使用すれば効率良く議事録を作成できるようになるため、各社員の作業時間短縮にもつながります。
まだ統一化されたフォーマットがない会社については、ネット上で公開されている議事録のフォーマットを参考に、自社向けにカスタマイズして作成してみても良いでしょう。
記載項目やレイアウトを統一化するだけでなく、記載のトーンも統一できれば理想です(特定の項目は箇条書きで書く、など)。
商談テーマや関連情報を確認しておく
議事録のスムーズな作成の前提として、オンライン商談そのものをスムーズに行う必要があります。そのためには、当然ながら商談テーマを十分に再確認しておくようにしましょう。
実際にオンライン商談をする際には、なるべくテーマから脱線しないよう商談の柱を意識しながらプレゼンを行います。
また、相手からのイレギュラーな質問にも即応できるよう、テーマに関連した情報・知識をよく頭に入れておく必要もあります。知識に自信がなければ、事前に書籍やネット等で情報を仕入れておくようにしましょう。
もとより商談は、相手企業にとってのメリットを強調する場でもあります。
そのためには、相手企業の公式HPやインタビュー記事等にしっかりと目を通し、相手企業のことを深く知っておくことも大切です。
「5W1H」を意識してメモを取る
オンライン商談中にメモを取ることも多くなると思いますが、メモを取る際には議事録が作成しやすくなるよう、「5W1H」を意識してメモを取ることが重要です。「5W1H」さえ明確にしていれば、余分な情報をメモしておく必要はありません。
なお、オンライン商談ツールの中には録画機能が搭載されているものもありますが、録画を文字起こししようとすると、かえって時間がかかることもあります。端的なメモを取っておくことがオススメです。
速やかに議事録を作成して提出する
一般的に、商談の議事録は商談後24時間以内に提出するものです。余裕のない中で作成する形となるため、オンライン商談をする前から、可能な準備を進めておくようにしましょう。たとえば前述の「議事録のフォーマットを統一化する」ことも、可能な準備の1つとなります。
商談内容の記憶がホットな間に議事録を作成することが理想なので、時間が許すなら、商談終了直後に議事録を作成するようオススメします。
ツールの録画機能またはICレコーダーを補助的に活用する
先に、議事録作成の際にはオンライン商談ツールの録画機能に頼り過ぎない旨を説明しましたが、これは録画機能をまったく活用しないことを意味しているのではありません。商談中、相手の言葉を明瞭に聞き取れなかったり、相手が使った専門用語の意味が分からなかったりした際に備えるようにしましょう。
具体的には、ツールの録画機能やICレコーダーなどを補助的に活用することは有効です。
オンライン商談のコツ:ツールを選ぶ際の基本的な確認事項
オンライン商談ツールを選ぶにあたり、以下の基本的な事項を確認しておきましょう。
接続方式にはURL接続とナンバー接続の2種類がある
相手企業にオンライン商談へ参加してもらう方法として、URL接続方式とナンバー接続方式の2種類があることを理解しておきましょう。
URL接続方式とは、オンライン商談が始まる際、事前に相手へ知らせていたURLから入ってもらう接続方式です。予約している時間に接続する形となることから、「予約通話型」の接続方法とも言われています。
一方でナンバー接続方式とは、相手に電話番号をクリックしてもらうことで、すぐにオンライン商談を始められる接続方式を言います。予約の有無にかかわらず即商談を始められることから、「即時通話型」の接続方法とも言われています。
自社の商材や相手企業の特性を考慮し、URL接続方式とナンバー接続方式のどちらが適切かを検討してください。
通話方式には電話回線とネット回線の2種類がある
オンライン商談の際の通話方式には、電話回線による方法とネット回線による方法の2種類があります。
電話回線を利用する方法は、接続が簡単で通信も安定している点がメリットです。一方で、商談中に通話料がかかることがデメリットとなります。
ネット回線を利用する方法は、電話の通話料が無料となる点がメリットです。しかし、ネット環境が安定していない場合、通話が安定しない可能性もあるため、自社も相手企業も良好なネット環境を構築しておく必要があります。
セキュリティを確認しておく
どのオンライン商談ツールにも一定のセキュリティ機能は装備されていますが、そのセキュリティの強度にはツールによって違いがあることを理解しておきましょう。
オンライン商談で取り扱うテーマの中には、社外秘の情報が含まれていることも少なくありません。また、商談中に相手企業の様々な情報を取得することもあります。
もし流出すると好ましくない情報が流出してしまった場合、SNSが普及している現代、その情報はまたたく間に公へと出回ってしまうかも知れません。情報流出の失態を犯してしまった場合、以後、相手企業は二度と商談に応じないことでしょう。
オンライン商談ツールを選ぶ際には、セキュリティ機能の強度が非常に重要な基準となります。多少の費用がかさんでも、保険という意味でセキュリティ機能の強いツールを選ぶことが大切です。
同時接続数を確認しておく
オンライン商談は、必ずしも1対1の計2名で行われるものとは限りません。相手企業で複数の担当者がオンライン商談に参加したり、自社から複数の営業パーソンがオンライン商談に参加したりすることもあります。
オンライン商談ツールを選ぶ際には、同時に何人まで接続が可能なのかを確認しておくことが大事です。多くの人数が商談に参加する可能性がある場合には、相応の同時接続数が可能なツールを選ぶようにしましょう。ツールによっては、同時に100人以上の接続が可能なタイプもあります。
オンライン商談のコツ:ツールで注目したい機能
どのツールを選んでもオンライン商談に必要な最低限の機能は搭載されていますが、ニーズによっては次のような機能があると便利かもしれません。注目したい5つの機能を見てみましょう。
名刺交換機能
はじめてオンライン商談をする方の中には、「どのようにして名刺交換をすればいいのだろう?」と悩む方も少なくないようです。
結論から言うと、多くのオンライン商談ツールには名刺交換機能が搭載されているので、その点は安心して構いません。ただし、ツールによって名刺交換機能の使い勝手は様々なので、自社や相手企業が使いやすい名刺交換機能を搭載したツールを選択する必要があります。
よく見られる名刺交換機能は、送付した自分のオンライン名刺のURLを相手にクリックしてもらう方式です。相手からもURLを送ってもらうことで、スムーズに名刺交換ができます。
画面共有機能・資料共有機能
オンライン商談ツールの中には、画面共有機能や資料共有機能が搭載されたタイプもあります。文字通り、画面や資料を双方で共有できる機能です。
機能の少ないシンプルなツールを使用する場合、これらの共有機能が搭載されていないことがあるため、商談では言葉による説明が中心になりがちです。カメラに資料を向けても、情報が小さくて相手に見えにくかったり、手振れの影響で相手が正確に情報を読み取れなかったりすることもあるでしょう。
その点、画面共有機能や資料共有機能があれば、必要に応じて自社が保存している資料を双方の画面に表示することが可能となるため、ストレスのない商談が実現します。とりわけ無形商材の商談では、画面共有機能や資料共有機能は必須の機能と考えておいたほうが良いでしょう。
トークスクリプト表示機能
トークスクリプト表示機能とは、商談の流れ・順番をまとめた台本が表示される機能のことです。あらかじめ「商談の始まり→商品・サービスの説明→相手企業のニーズとの一致の可能性→顧客からの質問→質問への回答→クロージング」などの一連のフローを作成しておきましょう。
実際にはオンライン商談の際、自社の画面に表示させる形で活用します。
フリートークで商談をした場合、話が脱線するなどして要領を得ない内容になることもあります。しかし、トークスクリプト表示機能があれば、自社と相手企業のどちらにもムダのない商談の流れが実現します。特に、商談に不慣れな経験の浅い営業パーソンにとっては、トークスクリプト表示機能が非常に心強い味方になることでしょう。
ホワイトボード機能
ホワイトボード機能とは、オフィスの会議室などにあるホワイトボードと同じ役割を持つ機能のことです。商談中、強調したいワードや図解をリアルタイムで相手に伝えたい時、ホワイトボード機能があると大変便利です。
自動文字起こし機能
自動文字起こし機能とは、オンライン商談における双方の会話内容を自動的に文字に起こす機能です。
オンライン商談が終わった後は、議事録の作成をはじめ、担当者は多くの文字をまとめなければなりません。商談数が多くなればなるほど、これら文字化の作業は担当者の大きな負担となり、ひいては社内での情報共有や引き継ぎにも悪影響を及ぼします。オンライン商談ツールに自動文字起こし機能があれば、担当者の工数削減に貢献することでしょう。
なお、オンライン商談ツールの中には、商談中の重要な会話を選別して文字起こしをしてくれるタイプもあります。商談のポイントをサマリー化してくれる大変便利な機能です。
SFAツール(営業支援ツール)について
オンライン商談ツールの他にも、営業活動の負担を軽減するためのツールとして、営業支援ツール(SFA)というものがあります。
SFA(Sales Force Automation)とは、商談アポや商談内容、営業スケジュール、見積もり作成、日報管理など、一連の営業プロセスの成果を可視化・共有化するためのツールです。
SFAを導入すれば営業成果を全体で共有できるため、営業部門の大きな課題とされている「営業の属人化」が緩和されます。新人や経験の浅い営業パーソンでも、いわゆる「できる営業マン」のスキルを効率的に習得できるようになるでしょう。
人材不足が叫ばれて久しい昨今、営業現場では「売上向上」「コスト削減」「営業効率化」など、様々な課題を同時にクリアしなければならない難しい局面を迎えています。難度の高い営業を続けていくためには、SFAの導入が必須と言えます。
オンライン商談をする上でも、SFAは頼もしいツールとなります。効率的かつ精度の高い営業をするため、オンライン商談ツールとあわせて導入しておくようオススメします。
オンライン商談をAIサポートで効率的に
いざオンライン商談をしてみたものの、上手くメモを取れない・相手の温度感が分からない・録画が長すぎて振り返りが大変…など、お悩みをお持ちの方も多いでしょう。「ACES Meet」なら、それらの問題を解決できます。
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